PD患者の細胞外液過剰と低栄養との関連

PD患者の細胞外液過剰と低栄養との関連。加齢、DMおよび低栄養に伴う低Alb血症や血管透過性の亢進が、細胞外液増加の一因となり得ると考えられた。

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PD患者の細胞外液過剰と低栄養との関連

東京医科大学八王子医療センター腎臓内科
吉川憲子 先生

【目的】
細胞外液過剰はPD患者の生命予後を悪化させる要因である。
細胞外液量をBIA法で評価し、他の因子との関連について検討する。

【対象】
当院外来通院中のPD患者49名(男性32名、DM13名)平均年齢:56.6歳、
継続期間:中央値26ヶ月

【方法】
PET検査日に完全排液後にInBody3.2にて
細胞内液量(ICF)と細胞外液量(ECF)を測定し、
浮腫値=ECF/ECF+ICFを算定し他の因子との相関を見た。

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腹膜透析患者の味覚異常と体液量指標に関する検討

関西医科大学附属滝井病院
山原英樹 先生

【目的】
腎不全患者に味覚異常を認めた報告は多く、
透析患者が過剰な食塩と水分の摂取により体液過剰を来す一因と考えられる。
また腹膜透析(PD)は患者のQOL向上に寄与するが、
除水量を増やすため高糖濃度液を使用すれば腹膜劣化を早める。
我々はPD患者の味覚異常と体液量指標との関連を検討した。

【方法】
PD患者17例に濾紙ディスク法を用い塩分味覚閾値を測定し、
体液量指標としてヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、
ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド(hANP)、
味覚障害の指標として血清亜鉛(Zn)を測定した。

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透析患者の退院状況からみた退院支援内容の検討

(医)原田病院 看護部
采祐子 先生

【目的】
当病棟の退院状況を調査し課題を明確にする。

【対象】
2007年10月1日〜2008年9月30日に退院した透析患者232名、平均年齢71.2歳

【方法】
対象者の退院状況を調査分析する。

【結果】
入院日数1〜463日、平均入院日数32.7日。在宅からの入院率は75%、
在宅への退院率は68%。
なお3年前の平均入院日数は31.3日、在宅退院率は73%であった。
今回、21日以上入院した患者ではADL向上目的のリハビリ・MSW介入率が高かった。

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